1973年創業のレストラン『アンナミラーズ』が2月13日、待望の復活を果たしました。最後の店舗だった高輪店が2022年に閉店してから約2年半。「もう一度食べたい」「あの制服をまた見たい」という声が絶えなかった名店が帰ってきたことで、オープン初日から多くのファンが行列を作っています。なぜ今、アンナミラーズは再びこれほどの注目を集めているのでしょうか。

アンナミラーズとは?50年以上愛された理由
結論から言うと、アンナミラーズは“味”と“記憶”の両方で愛された店でした。
1973年創業のアンナミラーズは、アメリカンスタイルのレストランとして人気を集め、とくにアップルパイをはじめとするフルーツパイが名物に。ショーケースに並ぶパイのビジュアルは圧巻で、「どれにしようか迷う時間も楽しかった」という声も多く聞かれます。
また、オレンジと白を基調にした制服は同店の象徴的存在。店名を知らなくても「制服を見れば分かる」というほど強い印象を残してきました。制服に憧れてアルバイトを志望した人も少なくなく、当時の若者文化の一部でもあったのです。
2022年に高輪店が閉店した際には、惜しむ声がSNS上にあふれました。単なる飲食店ではなく、「青春の思い出」や「家族との外食の記憶」と結びついた存在だったことが、今回の復活を後押しした大きな要因と言えそうです。
復活初日から行列、その現場で起きていたこと
オープン初日から店の前には行列ができ、世代を超えた来店客が詰めかけました。
40〜60代の来店客からは「若い頃によく通った」「制服が懐かしい」という声が。さらに、親に連れられて来た若い世代や、SNSで話題を知った人の姿も目立ちました。
店を支えるのは、新人スタッフが中心。しかし、その裏には高輪店で27年間勤務していたリョウコさん(47)の存在があります。17歳で入店し、アンナミラーズと共に歩んできた彼女は、「若い世代に伝統をバトンタッチしたい」と語っています。
長年の経験を持つベテランが理念や接客の精神を伝え、それを新人が受け継ぐ。単なる“復活オープン”ではなく、“文化の継承”という側面も今回の注目ポイントです。
なぜ“今”アンナミラーズが刺さるのか
背景には、ここ数年続く“昭和・平成レトロ回帰”の流れがあります。
かつて親世代が親しんだブランドや商品が再評価される中で、アンナミラーズも象徴的な存在となりました。制服や内装、ショーケースに並ぶパイは、どこかノスタルジックで写真映えも抜群。SNS時代との相性も良いと言えます。
しかし、単なる“映え”だけでは長続きしません。アンナミラーズの場合、「本当に美味しかった」「また食べたい」という実体験の記憶があるからこそ、復活が歓迎されたのです。
さらに、コロナ禍を経て「リアルな体験」に価値を見出す人が増えたことも一因かもしれません。懐かしさを共有しながら同じ空間でパイを味わう時間は、オンラインでは代替できない特別な体験です。
これからのアンナミラーズはどうなる?
今回の復活はゴールではなく、新たなスタートです。
かつてを知る世代と、これから初体験する若い世代。その両方を取り込めるかが今後のカギになりそうです。
伝統の味や制服を守りつつ、時代に合わせた発信や展開ができるか。もし店舗展開が広がれば、さらに話題は加速する可能性もあります。
とはいえ、まずは“今ある一店舗”を大切に育てていく姿勢が印象的です。長年勤めたスタッフが若い世代へ想いを託す構図は、単なる話題性を超えたストーリー性を感じさせます。
まとめ:
アンナミラーズの復活は、懐かしさだけでなく“記憶と味の再会”という意味を持っています。制服への憧れ、ショーケースに並ぶパイ、そして世代を超えて共有される思い出。行列の背景には、50年以上愛され続けた理由が確かにありました。これからどんな進化を見せるのか、引き続き注目していきたいところです。