「75歳になったら医療費はどう変わるの?」「親の通院費、思ったより高くならない?」——そんな疑問を持つ人は少なくありません。後期高齢者医療制度では、所得に応じて窓口負担が1割・2割・3割に分かれ、さらに知っておきたい給付(支援)が複数用意されています。今回は、制度の基本と“受けられる給付11選”を分かりやすく整理します。
後期高齢者医療制度とは?
後期高齢者医療制度は、原則75歳以上の人が加入する医療保険制度です。75歳の誕生日を迎えると、市区町村から被保険者証が自動送付されます。
また、65~74歳でも一定の障害認定を受けた場合は加入対象になります。制度運営は各都道府県の広域連合が担い、国の制度設計は厚生労働省が所管しています。
窓口負担は「1割・2割・3割」に分かれる
医療機関の窓口で支払う自己負担は、所得に応じて3区分です。
- 1割負担:一定以下の所得の人
- 2割負担:基準を超える年金・所得がある人
- 3割負担:現役並み所得がある人
※「2割負担」向けの一部配慮措置は2025年9月30日で終了しています。該当するかは、世帯の所得や課税状況で判定されるため、最新の通知や自治体案内を確認しましょう。
実は多い!受けられる給付は「11種類」
後期高齢者医療制度では、次の11の給付が用意されています。使えるものを知っておくと、自己負担を抑えやすくなります。
- 療養の給付(通常の診療)
- 療養費(立替払い後の償還など)
- 入院時食事療養費
- 入院時生活療養費
- 移送費(医師の指示等で必要な搬送)
- 高額療養費(自己負担に上限)
- 高額介護合算療養費(医療+介護を合算)
- 保険外併用療養費
- 訪問看護療養費
- 特別療養費
- 葬祭費(亡くなった場合に支給)

LIMOより引用
とくに重要なのは「高額療養費」
医療費がかさんだときの強い味方が高額療養費。
月ごとの自己負担に上限が設けられており、超えた分は払い戻されます。入院や手術が続く場合は、事前に限度額適用の確認をしておくと安心です。
家計の目安と“見落としがちな点”
公的資料によると、高齢者世帯の平均総所得は年約314.8万円。そのうち年金が約63.5%を占めます。
注意したいのは、
- 世帯合算で負担区分が変わる
- 医療と介護を合算できる制度がある
- 申請しないと受け取れない給付がある
という点。「知らない=損」になりやすい分野です。
まずやるべきチェックリスト
- 自分(親)の負担区分は?
- 高額療養費の上限はいくら?
- 医療と介護の合算対象は?
- 葬祭費の申請先はどこ?
市区町村の窓口や公式サイトで、最新情報を確認しましょう。
まとめ:
後期高齢者医療制度は、負担区分と給付を理解するだけで、医療費の見通しが大きく変わる制度です。1割・2割・3割の違いと、使える給付を把握し、必要なときにきちんと申請する——それが家計を守る近道です。